実際触ってみなきゃわからない。

6月、誰も待ってはいないが梅雨らしさが見え隠れするようになった。
梅雨入りは、比較的早い段階で宣言されていたが、はて?という具合に雨は降らなかった。
今まで降らなかった分を取り戻すように、雨脚は強くなっている。
…と思いきや、やはり雨は降らない。

 

私は、北海道生れの北海道育ちだ。
北海道には、梅雨はないと言われている。
そうはいっても、6月になれば長雨も降る。
この梅雨というもの、この地に来るまでは体験したことがないものだった。。
テレビやラジオ、そんな外部の情報から「梅雨」を一方的に知るのみであった。

「梅雨って奴は、全然晴れないから嫌なんだろうな」
と思っているくらい、梅雨に対する嫌気というものをわかっていなかった。
それがどうだ。
たった一年、たった一週間、梅雨に触れただけで辟易している私がいる。
雨は好きだが湿気は嫌いだ。
まとわりついてくる湿気が尚嫌いだ。
私の汗をかきやすい体質と相まって、Tシャツは着る地獄と化している。

確かに、梅雨と言うやつは、嫌な奴だ。
嫌な奴ではあるが、この身で触れたからこそ「嫌な奴」だと言い切れる。
実際に自身が体験した事は、どんなに下らないものであっても身にはなる。
体験したのとそうでないのとでは、吐ける言葉も変わってくる。
結局のところ「使ってみなきゃわからない」のだ。

 

某日、いつも某作業中に人がやっているのを眺めていたことを、少しではあるが自分の手で行った。
やはり見ているだけなのと、自分がやるのでは抱くものが違う。
見ていた時に思った発見の答え合わせにもなって、これはこれで面白い体験だ。
指を少々痺れさせるという失敗もできたし「やってみなきゃわからない」という点で、月並みではあるが良い経験であったと思う。
この日の教訓としては「よく見る天井の素材は結構脆い」

 

 

なんとなく知っていたことが、自分の手で分かるに変わる瞬間は面白い。