USB端子の小噺

ある日、何気なくネットサーフィンをしていた時のこと

「USB3.0機器はゆっくり端子を挿すと2.0規格として認識され、素早く挿すと3.0規格で認識される」

という呟きを目にした。
またまた御冗談をと思い忘れていたのだが、ネットニュースになるくらいの話題になっていたので筆を執ってみた。

 

USBの転送速度についてはこちらで

USB Type-C

 

さて、USB3.0とはなんぞやと言えば、本当大雑把に言えば端子が青いUSB端子で
USB2.0規格の物より優れた端子のものを言う。上位互換と言うべきだろうか。
ただし、ケーブルと挿し口(機器側)が3.0に対応していないと3.0として利用することができず2.0として認識される。
3.0に対応していない機器に3.0のケーブルを接続したら使えない! ということはないのでご安心を。

 

「ゆっくり挿すと2.0として認識される」というお話だが
これは、端子の仕組みによるものが大きい。
3.0の端子部には2.0用の部分が使われており、そこに新たに3.0用の部品が組まれている。
端子の奥側、根本側に3.0用の部品があるのだ。
そのため、ゆっくり挿すと、初めに触れる端子は2.0のものなので2.0として認識されてしまう。
なので、素早く挿せば2.0部分に触れることなく3.0の部分に到達するので、3.0として認識できるということなのだ。

 

転送速度を意識しない限りは、あまり必要にならない雑学(?)
USB3.0に対応してるのに遅い! なぜかUSB2.0で認識してる!
そんな時は端子を素早く挿しこんでみると良いかもしれない。

 

2019年のこと、USB3.0/3.1/3.2の発展としてUSB4が登場した。
転送速度については3.0の約8倍の最大40Gbpsもあるという。
ただし、採用されている端子がUSB Type-A(よくみるやつ)からType-Cに置き換わっている。
端子の裏表がなくなったのは大きいが、Type-Cに対応している機器は今現在そう多くはない。
iPadの使用端子がType-Cになったように「統一規格」として世の中に普及していく速度は遅くはないのかもしれない。