”特別支援学校”や”特別支援教育”という言葉を知ったのは、個人的にICT支援員のお仕事の話を頂いたときでした。”養護学校”や”ろう学校”は聞いたことがあるし、存在は知っていたのに…です。
『文部科学省 特別支援教育とは』より https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/main.htm
「特別支援教育」とは、障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち、幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するため、適切な指導及び必要な支援を行うものです。
鳥取県内の特別支援学校は10校(2020年4月現在)私たちICT支援員は、これら全ての学校を担当しているので、視覚障がい、聴覚障がい、知的障がい、肢体不自由、病弱すべてが対象となります。iPadの使い方、活用方法、必要としている機能や重要度も障がい種によって様々で、さらには個人レベルでも異なるため、その範囲はiPadだけでも多岐にわたります。
最初の支援は多くの先生方に”iPadを使ってもらうこと”からスタートしたので、基本の操作方法やアプリの紹介、将来的にはこんな事ができる可能性がありますよ!という前提で使い方を提案することなどがメインでした。ある程度、iPadの利用が進んでくると次の段階として、授業での活用や支援機器としての活用という段階に入りました(あえて利用と活用という言葉で分けています)そして、ここからがICT支援員として大変なところ…
日頃iPhoneやiPadを使っている人ならば、使い方を全く知らない人に基本的な使い方を伝えることは簡単ですよね。そこから先、学校教育と障がい種、しかも個人の実態に合わせたiPadの活用方法となると、より専門性が高くなり、新たにICT支援員を増員しようと思ってもハードルが高くなってしまっているのが現状です。スタート時から担当している私は、学校の先生方や子どもたちに、ICT支援員として育ててもらったという感覚が大きいのです。
この先さらにICT機器と技術の進化、ギガスクール構想、オンライン授業といった社会的、環境的変化の波が”特別支援教育”にも押し寄せてくると思いますが、これからも現場の先生方や子どもたちと一緒に一歩一歩着実に進んで行きたいと思っています。