平成31年4月から学校教育法が改正され、デジタル教科書の使用が認められました。
これまでは学校教育法で「教科書は紙の媒体」とされてきました。そのためデジタル教科書は副教材の扱いとなり、教科書とは認められないものでした。
今後はデジタル教科書を教育の場で使いやすくなります。
さて、そのデジタル教科書を見るためのアプリです。
iBooksなどの純正アプリもありますが、おすすめは
UDブラウザ です。
UDブラウザの利点として表示方式が2種類あることがあげられます。
PDFモードとリフローモードです。
どちらにも長所があり、それぞれで別の使い方があります。
PDFモードの利点はアップルペンシルでの書き込みに対応しているという点が上げらます。資料や教科書に直接書き込みができ、なおかつ簡単に消せるというのは大きな利点です。
弱視の方にとって書くこと以上に消すことはストレスがたまる行為です。
なのでここは抑えどころです。
さらに強度の弱視の方にとって便利なのがリフローモードです。
これはHTMLで表示させることによって折返しや背景の変更、文字色の変更、フォントやフォントの大きさも変更させることが可能なモードです。
これはかなり便利です。また、スクロールも滑らかなのでストレスが無いです。
(リフローモードと設定画面)
Wordで作成したものを取り込めるのも利点です。
また、PDFも取り込めるのでデータの資料を拡大して見やすくなります。
実際に取り組んだ研究として音楽の授業でリフローモードを使って歌詞を提示しました。実態としては日常使用文字が55ポイントの強度の弱視の方です。
それまではA3の用紙数枚に印刷された歌詞をめくりながら歌っておられました。
しかし、歌詞が数枚にわたって印刷されているためめくるたびに歌詞がわからなくなったり、めくることに意識が行き過ぎて歌唱がおろそかになってしまうことが多々ありました。
しかし、UDブラウザの導入後はそういったストレスが軽減され、「きもちよく歌えるようになった」という本人からの発言もありました。