ICT支援員として入っていて、よく”どうやったらよりよくなるのか”を考えます。
ですが、なかなかいい案が思いつかなかったり、かみ合わなかったりすることもあります。
その要因の一つに、”誰のために”、”どういう目的で”、どんなふうにICT機器を活用するのかの方向性が、見誤っていることがあると思います。
ICT機器を使うために使う、というのは論外(目的と手段がひっくり返っている)のはもちろん、”対象を含まない視点で考えた”活用は、必ずしもいいとは言えないでしょう。
事例をみていて、事例の多くが2つの要素の内どちらか(もしくは両方)をもつように感じました。
それは、”いまできないことをできるように(マイナスをゼロに)”と、”新しいことをできるように(ゼロをプラスに)”の二つです。
前者は意思の疎通が難しい、PCやタブレットなどの操作ができないなどを改善するなど、できなくて困っていることを出来るようにする
後者は、これまでできなかったことや、困難だったことを、ICT機器を使うことで出来るようにする
という感じでしょうか。
一般校でのICTの活用というのは、後者がほとんどのように思いますが、特別支援学校においては、まだまだ前者が多いように感じます。
将来、交流を持ったり、いろいろな活動に参加したり、仕事をしたりすることが出来るようにしていくには、前者は必要不可欠です。
後者についても、自分に自信をもって、強みを持って参加していくのと、ただ他の人と同じことが出来るのとでは、全く異なります。
ICT機器を活用する方向性をよく考えて、支援をしていきたいですね。