ICT支援員のおしごと-iPadを通じて-

ICT支援員の業務に
長期間に渡って一つの授業を支援する
といったことがあります

例えば
iOS[iMovie]で、依頼された動画を作成する
といった場合

担当教員が、授業内容を組み立て
動画内容も、ある程度のシナリオを作成し
支援員は生徒に、iPadの操作説明とサポートを行い
生徒は要望通りの動画を作る

ビジネスでは通常の流れですよね
IT業界でいうと
ユーザ、プロジェクトマネージャー、プログラマーの関係と同じです

学校では通常ここで終わることが多いと思うのです
時間は限られていますしね…
他にしなければならないことがたくさんありますから…

ところが、ある学校で
自分達で動画を作りたい!と生徒が自ら立ち上がったのです
周囲の大人はどれだけ驚いた事か(いろいろな意味で…汗)

そして、生徒達でシナリオやセリフを考え
出演交渉もして、撮影許可を得て、自らも出演
著作権法を考慮しながら素材を集め
動画編集もこれまでに行った方法を組み合わせて作成しました

私は動画の仕上げ段階だけ、サポートに入らせていただきましたが
良い意味で、これだけ時間を持て余した学校訪問はありません

教員も支援員もほとんど手出しをせず
生徒だけのプロジェクトが立ち上がり
生徒達の力で、約6分のショートムービーが完成しました

一度やって出来た!という体験
仲間と協力して一つのことをやり遂げること
iPadでこんなことが出来る!という知識と経験
「できること」と「やりたいこと」が
相互に上手く作用していった事例だと思います

”知的障がいだから〇〇〇”って
頭の中で定型文になっていませんか?

「出来ること」がたくさんあるのに
「出来ないこと」に目を向けられる

そう、これは通常学級の話ではなく
知的障がいの高等部クラスであった事例です

私自身もっと子どもたちの力を信じてみよう
子どもたちの〇〇がしたい、〇〇ってできないのかな?を
引き出してICTサポートができたら良いな~
と思ったのでした