みなさんが学校に通っていた当時、一年で一番ドキドキしたシーズンっていつですか?
夏休み?運動会?遠足?
いろいろありますが、新年度が始まって最初の日はいかがでした?
新担任の発表…それは1年間の一大行事ですよね。それによってその後の一年間が決まると言っても過言ではないかもしれません。
病弱の子どもたちは必ずしも新年度最初の日から毎日登校できるとは限りません。手術のためや定期的な検査、投薬などで長期入院することもしばしばです。でもそういった子どもたちにとっても新担任発表はドキドキのイベントです。退院して学校に戻って来るときの心の安定も重要なことです。
筆者が病弱教育の学校にいたときに、県外の病院に長期入院する児童がいました。新年度になっても入院中で登校ができなかったので、事前に保護者の方とお話して準備して新学期の始業式を遠隔でやったことがあります。
保護者の方のスマホと学校のタブレットをつないでテレビ電話にして始業式をしました。このとき使ったのはSkypeとHangoutというアプリです。なぜFaceTimeではないかというと…保護者の方のスマホがAndroidだったからです。
15分ほどの始業式でしたが、校長先生や新担任、学部主事の先生方などにも出ていただいて賑やかにやりました。あとで保護者の方に「入院中に始業式ができると思わなかった。とても嬉しいです。」という感想をいただいたことをよく覚えています。
ICTの活用の中でも、遠隔教育というのはもっとも有効な手段の一つと言えます。とくに特別支援学校の児童生徒はマンツーマンの教育になりがちなので、アクティブ・ラーニングを確立する手段としても有効です。
ちなみに平成27年から高等学校でも遠隔教育での単位認定が可能となりました。高等学校の全課程の修了要件である74単位のうち36単位までを上限として実施することが可能です。ただし、それぞれの授業に、教科・科目等の特性に応じて相当の時間数の対面により行う授業を実施するものとしています。
遠隔で授業に参加する手段としては他にはOriHimeというものがありますが、この話題についてはまたいつか…。